「周りの子と一緒に歌っているとき、うちの子だけ音程がズレている気がする…」

「家族でカラオケに行っても、なんだか上手に歌えていなくて将来が心配…」

保育園・幼稚園や小学校のイベント、あるいは自宅で口ずさむ我が子の歌声を聞いて、「もしかして音痴なのかな?」と不安を感じている親御さんは少なくありません。どうしても周りの子供たちと比較してしまい、焦ってしまうお気持ちはとてもよく分かります。

しかし、どうぞご安心ください!小学生くらいまでのお子さんであれば、正しいアプローチを行うことで、音の感覚はまだいくらでも伸ばすことができます。

この記事では、子供の歌声に悩む親御さんへ向けて、「音痴な子に絶対に言ってはいけないNGワード」や「正しい音程へ導く最初の一歩」、そして子供の音痴改善におすすめの練習曲を分かりやすく解説します。

1. トラウマが原因に?音痴な子に絶対に「言ってはいけないこと」

子供の音程が外れていると、親としてはつい「音が外れているよ!」「もっとよく聴いて!」と指摘したくなってしまいますよね。
しかし、ここに大きな落とし穴があります。

私がこれまで、小さなプロ志望のお子さんから大人の方まで多くのレッスンを行ってきた中で分かったことがあります。
それは、歌に強い苦手意識を持つ大人のほとんどが、幼少期に親や先生、友達から「下手だね」「音痴だね」といったネガティブな言葉をかけられたトラウマを抱えているということです。

子供は一度「自分は歌が下手なんだ」と思い込むと、傷ついて歌うこと自体を諦めてしまいます。その結果、

  1. 下手と言われて傷つく
  2. 恥ずかしいから歌わなくなる
  3. 喉の筋肉や音を聴く力が育たず、本当に音痴になってしまう

という最悪の悪循環に陥ってしまうのです。

大切なのは「できている部分」を見つけて褒めること

もしお子さんの音程がズレていたとしても、まずは良いところを探して徹底的に褒めてあげてください。

  • 「すごく大きくて元気な声が出ているね!」
  • 「リズムがぴったり合っていてノリノリだね!」
  • 「今の部分、とっても綺麗ないい声だったよ!」

声のボリュームやリズム感など、どこか一つでもできている部分を褒めることで、子供は「歌うのが楽しい!」と感じるようになります。「歌うから上手になる、上手になるからもっと歌いたくなる」という黄金の高循環を作ってあげることが、音痴克服の最大の近道です。

2. 間違いを指摘するのはNG!正しい音程へ導く「大人が合わせる」発声法

「でも、音程が間違っているときは正しい音を教えてあげなきゃいけないんじゃ…?」と思いますよね。
もちろん正しい音程を掴んでもらう必要はありますが、伝え方にコツがあります。

子供が低い音で歌っているときに、大人が「もっと上の音だよ!」と頭ごなしに言っても、子供はどうやって喉をコントロールすればいいのか分かりません。

そんなときにプロの現場でも実践している裏ワザが、「大人が子供の音に合わせる」という方法です。

正しい音取りトレーニングのステップ

  1. 子供が出している音をそのまま真似するお子さんが「あー(低い音)」と歌っていたら、まずはピアノや大人の声で、あえてその間違っている低い音(あー)をそのまま出して合わせにいきます。
  2. 音が重なった状態を作る子供の声と、大人の声(またはピアノの音)がぴったり重なる瞬間を作ります。
    これで子供は「音が合っている状態」を無意識に体感できます。
  3. そこから一緒に音を動かす音が重なったら、「じゃあ、ここから一緒に少しずつ音を上げてみようね」と声をかけ、あーーーー(だんだん高く)と、滑り台を上るようにゆっくり音程を誘導してあげます。

大人が子供の音に一度寄り添い、そこから手を引くように音程を上下させてあげると、子供は驚くほどスムーズに音程が合う感覚を掴めるようになります。

3. 音感とリズム感を育てる!子供の音痴改善おすすめ練習曲4選

お子さんと一緒に楽しく歌いながら音感を鍛えるための、おすすめの4曲をご紹介します。

子供の歌がズレてしまう最大の原因は「歌い出し(最初の1音目)」のミスにあります。
最初のボタンを掛け違えると、最後までズレたまま進んでしまいがちです。
歌う前には必ず「最初の音」をよく聴いて、大人が一緒に合わせてからスタートさせてあげてください。

曲名難易度とトレーニングのポイント
① カエルの歌【難易度:★☆☆】
歌い出しの音は「ド」。「ド・レ・ミ・ファ・ミ・レ・ド」と、音階が階段のように1つずつ順番に動くため、音程の上下を学ぶ最初の一歩に最適です。
② 不思議なポケット【難易度:★★☆】
歌い出しの音は「ソ」。「ポケットの中には〜」とテンポが少し良くなるため、音程だけでなく、手拍子をしながらリズム感を同時に鍛えるのに効果的です。
③ 小さな世界【難易度:★★☆】
歌い出しの音は「ソ」。世界中で愛される名曲です。音程のジャンプやリズムが少しだけ複雑になるため、ステップアップの練習にぴったりです。
④ カントリー・ロード【難易度:★★★】
歌い出しの音は「ラ」。小学校の音楽の授業でもよく使われます。「♪ひとり〜ぼっち〜」と、最初の音が少し高めのところからスタートするため、綺麗に声を響かせる良い練習になります。

※もし最初の歌い出しの音が子供にとって分からなそうな場合は、前述の「子供の音に大人が合わせる方法」を使い、お子さんの出せる音から目的のスタート音までゆっくり引っ張ってあげてください。

まとめ:一番大切なのは「歌いたい!」というお子さんの気持ち

子供の音痴改善において、最も重要なポイントをおさらいしましょう。

  • 「下手」「音痴」は絶対NG!ネガティブな言葉は子供の成長を止めるトラウマになる
  • まずは声の大きさやリズムを徹底的に褒め、「歌うことが大好き」な状態を作る
  • 音程を直すときは、大人が子供の音に一度合わせてから、滑り台のように一緒に動かす

色々とお伝えしてきましたが、一番大切なのは「お子さん自身がその曲を好きで、歌いたいと思っているか」というやる気です。
紹介した4曲に限らず、お子さんが今ハマっているアニメの主題歌などがあれば、ぜひそれを最優先で一緒に楽しく歌ってあげてくださいね。

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