最近お問い合わせが増えてきているのが、お子さんが音痴だから改善してほしいという親御さんからのご依頼です。
でも、ふたを開けてみると感覚性音痴(音程がわからない音痴)ではなく、運動性音痴や、リズム音痴だったりすることが多いです。
音痴の種類についてはこちらをご覧ください。
一言に音痴という言葉で片づけてしまうと、お子さんは「私は音程がわからないんだ」や「歌が下手なんだ」といった苦手意識を持ってしまいます。
そうすると自己肯定感の低下や音楽に対するトラウマにもなりかねません。
今回は音痴の中でも良く間違われやすい、感覚性音痴と運動性音痴とその見極め方について解説していきます。
感覚性音痴
感覚性音痴とは、自分が出している音とピアノから出ている音が同じかどうか全く判断がつかない場合をいいます。
出したい目標の音と、自分が出している音の感覚が一致しない為、感覚性音痴といいます。
そもそも出したい目標の音がわからないという場合もあります。
感覚性音痴の方は、自分自身が音痴かどうかほとんどの方が判断できていません。
運動性音痴
運動性音痴とは、喉の筋肉などが上手く働かないために音程が合わない場合をいいます。
こちらは感覚性音痴と違って、出したい目標の音はしっかり定まっているけれど、上手く音程が合わせられない状態です。
例えば、曲のサビ以外の所は歌えるけど、サビになって高い音程になると、音程が合わなくなるといった具合です。
出したい目標の音と自分出している音が違うとはっきり自覚しているため、ボイストレーニングに通われる方はこちらのパターンが多いですね。
感覚性音痴と運動性音痴の見極め方
二つの見極め方はそれほど難しくはありません。
実際に歌っているときに、音程が合う箇所と合わない箇所がはっきりしている場合は、「運動性音痴」です。
合わない箇所の音程を出すための発声が上手くいっていない為にそうなります。
逆に音程が全く合わなかったり、音程が合っている箇所と合っていない箇所のランダム性が高い場合は、「感覚性音痴」となります。
世間一般にいう音痴
一般的に音痴というと、「音程がわからない」という意味で使われることが多いですよね。
これを先ほどまでの話に当てはめると、「感覚性音痴」のことを指すのはご理解いただけるかと思います。
そのため「運動性音痴」の方に、音痴と言ってしまうと「自分は音程がわからないんだ」、「自分は歌が苦手なんだ」といった間違った解釈をされてしまうというわけです。
特に親御さんからお子さんに対して、音痴と言ってしまうとお子さんは大きなショックを受けてしまうこともあります。
お子さんを傷つけない為にも、安易に音痴と言ってしまうのはお勧めしません。
まとめ
音痴の種類によって、改善していくためにどう練習していくかは全く異なります。
皆さん自身で完璧にどの音痴かを見極める必要はありませんが、音痴という言葉を使う際は気を付けてみてくださいね!